01.着信履歴
生徒R
Re:今度の集まり
今度は来週の木曜で、最後の打ち合わせらしいぜ?
っていうかなんでいちいち俺に聞くんだよ!?(怒
生徒S
先生質問です!
まだリュータが恋人とどこまで進んだかを教えてくれません!
っていうか恋人が誰だかも教えてくれません!
先生なら知ってるってハヤトが言ってたので教えて〜っ(>∀<)
★☆正義のヒーロー☆★
秀夫
無題
この間はありがとな!いや〜マジで助かったぜ!
でもさお前、彼女いるならいるって早く言えよ!駅で二人っきりでいるとこ、見かけたぞ★
でも、どっかで見たことある人な気がするんだけど…今度紹介しろ!
優
先日は楽しかったです。
まさか先輩が訊ねて来るとは思ってもみませんでした。
今度は作りに来いということなので、今度の日曜日にでも伺わせてもらってもよろしいでしょうか?
P.S. まだ仕事中なので、次の返事は9時以降になります。
「…何これ…」
「待て。勝手に人の携帯見るな」
「あっ! もう、先生のケチっ!」
折角の祝日なのに、何故ミサキが来るのかとDTOはうなだれたくなった。
というかコイツに自分の住所など教えた覚えはない。
「なんでお前、俺の家知ってるんだよ?」
「ハヤトが教えてくれたのよ」
「…すごい弟をお持ちで」
リュータのハヤトへ対する気持ちが少しだけ理解できたかもしれない。
彼の情報でどれだけ迷惑がかかったか、考えたくもないからだ。
「…ねぇ、先生」
「あ?」
少し怒っているいつのか拗ねているのか分からない様子で、ミサキは顔を近づけてきた。
「優って先生のカノジョ?」
「はぁ?」
「だって、この秀夫っていう人、先生とカノジョのツーショット見たって言うし。
先生、この優って言う人の家にご飯食べにいったんでしょ? それで、今度は俺の家に来いとでも言ったんでしょ!?」
ぐいぐいと迫ってきて言うミサキ。ヘタに油断すると押し倒されそうな勢いだ。
「お前、メールも勝手に読むな。それに優っつーのは俺の後輩で、男だ」
「…へ?」
きょとんとするミサキ。
“優”という名前とメールの文面から女性だと勘違いしていたのだろう。
「カノジョじゃないの?」
「だから、なんで男が彼女になるんだよ」
「…そっかぁ。…そうよね! 先生、女の人には縁なさそうだもんね!」
笑顔でさりげなく痛いことを言う。
あの弟あってこの姉かと、DTOは頭を抱えた。
「…ねぇ、先生?」
「…今度は何だよ」
俺は次の曲のスコア書き途中なんだよ、と少々怒りを露にした声でDTOは応えた。
そんな彼の様子をよそに、ミサキはDTOの背中に身を預けるようにもたれかかる。
「今度私も先生にメール送ってもいい?」
DTOのシャーペンの動きが止まった。
ずっと軽くあしらっていて気づかなかったが、ここに来てからミサキはDTOについて色々訊ねてはその答えを気にしているようだった。
ふぅ、と一息の溜息。
「別に誤解しない程度なら構わないが」
「ホント!? やったぁ♪」
本当に嬉しいらしく、ミサキはそのままDTOに抱きついた。
お前はそれでも大学生かと悪態をついたものも、まんざらでもない様子だった。
〜♪〜♪♪
ミサキ
初メールねv
この間はとっても楽しかった!また近々遊びに行くからv
ついでに、今度遊びに行った時は私の手料理ご馳走するわ!
ちゃんと返事頂戴ね?先生、メールの返事あんまり送ってないみたいだったから。
「たっく…アイツ、送信したヤツも見てたのかよ…」
呆れているのか、または別のことを感じたのか。
苦笑いしながらDTOは返事を打ち始めた。
その後、ハヤトにも携帯の番号やアドレスが渡り、この姉弟にDTOは振り回されることになったとかならなかったとか。
あとがき
着信履歴、ということで携帯のメール。
携帯のメールといえばミサキさん。ミサキさんといえばDミサってことでD←ミサです(ぇ
ちなみに秀夫→ロミ夫、優→サトウさんですよ。
先生もハヤトの被害者となりました。ハヤDではありませぬが(何